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事業所紹介【就労移行支援事業所 エシカルベジタブルス八王子】

今回は、東京都八王子市にて就労移行支援事業所「エシカルベジタブルス八王子」のサービス管理責任者である田浦様にお話しを伺いました。

事業所紹介シート_エシカルベジタブルス八王子


※ロゴマーク:エシベジの活動を通して、野菜・社員・社会が 上向きに伸びていく様子を表現しています

■ 事業所について教えていただけますでしょうか
就労移行では珍しい農福連携を行っております。農業というと障がい福祉事業所としてはB型事業所が多いのですが、
当事業所では農業で行う様々な体験を通して技術を身につけていただき、就職につなげていくことを目的としています。
農業は育てる、収穫する、加工する、販売すると大きく4つの工程分けることが出来ます。
それぞれの工程を体験することで、利用者さん自身が自分はこの仕事が得意であると分かったりこの作業が好きだとという事が理解していただけます。
農業を通じて培ったスキルが他の職業ではどのように生かせるのかをイメージしていただくことで、利用者さんに合った職業を探していく事が出来るのが大きな特徴かと思います。

■ 事業所を始めるきっかけを教えていただけますでしょうか
当事業所の代表の娘さんに発達障害があり、就職の時期を迎え、本人の特性に合った仕事について貰いたいという思いと、自宅のそばにある農地を何とか活用したいと考えていました。
農地は環境(街の風景という一面)であり、人が集まる事が出来る場所であり、台風や大雨時における防災に活用できるものであると思います。
農地を活用し、農業を通して、社会や企業の中で活躍するためのスキルを身につける事ができる場所を提供したいと思い、今年(2021年)の6月からスタートしています。


※スタッフの皆さん

■ 事業所をオープンしてからの課題はありましたか
農業イコール畑仕事というイメージが多いので、就職先が農家なのかなって思われてしまう事が多いです。
事業所の特徴を説明するとご理解いただけるのですが、最初は説明していくのに時間がかかりますね。
我々は農業を生活という観点で考えた時、外に出る、陽の光を浴びる、外の空気を吸うということで身体面や精神面で良い影響があると考えています。
お仕事することに不安を感じる方には身体を動かすことで気持ちや意識が変わり、それが次の一歩に繋がるので、そこをいかに多くの利用者さんや、その関係者に伝えていくことが課題であると感じています。


※利用者のみなさん

■ 運営している中で心がけていることはございますでしょうか
先程もお伝えしたように、農業イコール畑仕事と捉えがちなのですが、収穫した作物を販売するには野菜を洗い、綺麗に袋詰をします。
最近良く耳にする規格外の野菜は加工することで美味しく食べられることができます。作物を販売するにも、対面で販売したり、ネット販売も行います。
例えば、販売するという視点からでいうと対面での販売が苦手だけどネット販売なら出来たり、その逆もあったりするなど、それぞれ個人のスキルの中で何が自分にあっていて、
最も仕事に生かせるのか、それが農業以外で考えた時にどんな分野での仕事に繋がっていくのかを常に考えることを心がけでいます。

■ 今後の目標を教えていただけますでしょうか。
利用される方、一人ひとりのスキルを通して本人の強みを生かせる支援をしていきながら、利用者さんが豊かに過ごせるように行っていきたいと考えております。
また、当事業所は八王子という都内では農地が多いところからスタートしているのですが、今後は同じ様な形で都内の方にも展開していきたいです。

亀山理事から事業所へメッセージ
今、社会福祉教育も介護福祉教育も戦後移行の状況に照準をあてています。そうなると今、福祉を学ぶ者は対象外になり、また、NHKで放映されている〈渋沢栄一〉も対象外になりかねません。
社会福祉の父・児童福祉の父とも評価される石井十次は東北飢饉で親を失った児童を岡山孤児院で養育にあたりました。
そこでは〈食事〉を重視し、「お腹が満たされて心が満たされる」と考え実践されました。「エシカルベジタブルス八王子」の皆々様におかれましても彼〈石井十次〉の思想と実践は共有し活かせるものと考えます。

取材日:2021年8月4日

取材場所:オンライン

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